虚構と現実と・・・・・・・・
私は物語を作る表現者です。
20年近く続けてきて、
最近、ようやくハッキリそう言えるようになってきました。
物語とは虚構の世界、ずっと“そう”思ってきました。
しかし
現実にはもっと多くの、そして大きな虚構があって
それを見て見ないふりをして皆生きている。
騙され、そして騙され、
そうこうしている内に自分も騙し・・・・・
叶わなかった“もの”に意味はあるのかって。
消えてしまう“もの”は、
初めから無かった“もの”と同じなのではないかって。
それは・・・・・
今でも分からない。
分からなくなってしまった。
あまりに無くし過ぎてしまったから。
いま執筆している次の芝居は、そんな人たちがいる世界です。
人を描いていると
自分もそういう気持ちになってきます。
そんな切ない切ない
本当に切ない芝居にしたい・・・・・